倉敷市美観地区にあるアートとグルメの複合施設・くらしき宵待ちガーデン内に、展示室や茶室を備えた「きび美ミュージアム」が今年秋、開館する。運営する財団法人・倉敷山田コレクション(同市阿知)は「新たなアートスポットとして、倉敷にゆかりのある文化財を幅広く展示していく」としている。 ミュージアムは、同市中心市街地活性化基本計画に基づく民間プロジェクト。宵待ちガーデン内にある飲食店やギャラリーが入居する木造2階の「くらしき町家サロン」北隣に、町家を意識したしっくい壁に瓦ぶき屋根の木造2階の展示室(延べ約287平方メートル)と、平屋の茶室(約55平方メートル)を計画。すでに着工しており、20年6月に完成、10月オープンを目指す。
「吉備と出会う 吉備に恋する」をコンセプトに、郷土ゆかりの幅広い文化財、美術品を展観し、観光客らに「吉備国の文化」をアピール。展示品は、同市酒津地区から出土した弥生土器や、円筒埴輪(はにわ)、須恵器といった古代の文化財をはじめ、備前焼、江戸時代の禅僧良寛の書、同市出身の洋画家河原修平ら近現代の作家による絵画など多岐にわたる。